定年のタイミングと老後

生産性の高い仕事を続けることがフリーエンジニアとしての生命線であり、それができなくなってしまうことが事実上の定年になります。個人事業となるため本来は定年退職というものはなく、自分で廃業を決意したときが定年に相当します。フリーエンジニアのような技術者として仕事の請け負いにより収入を得ている場合には、仕事の依頼があって自分自身にやる気がある限りは仕事を続けていくことができます。しかし、段々と体力や気力が衰えたり、最新の技術や知識についていけなくなったりしてしまって生産性が低下し、若い世代に太刀打ちできなくなってきてしまうことは否めません。そのため、廃業を決意しなければならない日がいつかは訪れることになるのです。

フリーエンジニアとして働いてきた場合には、定年という考え方に一つ注意しなければならない点があります。企業に勤めている場合には定年になって退職する際には退職金を得ることができ、それを元手にして老後の生活を立ち上げていくことが可能です。しかし、企業に勤めていないことからそういったお金を受け取ることはできず、予め自分で準備しておかなければなりません。共済に加入したり、老後の備えとして貯金したり、資産運用をしたりという準備を前もって行っておかなければ老後の生活に困ってしまうことになります。また、廃業しなければならないタイミングの予測が難しいことから、できる限り早い時期からの備えが欠かせないのです。